プチ社長日記:『メカニック』の話


※ネタバレあり
■あらすじ
騙されちゃった殺し屋さんが、復讐する。

■れびゅーのようなもの
世界一カッコイイ禿、ジェイソン・ステイサムが出ているので土曜の朝から観る。
まぁ、『ラスト・ターゲット』を返しに行ったら隣にあったので、うっかり借りてしまった訳だが。

最近、『アドレナリン』や『バンクジョブ』等でがっかりすることが多かった同氏の出演作品の中で、久々の良作。
トランスポーターに近い感じで、当該作品が好きな方は楽しめるかと。(ただしお笑い的要素はない。)
前半の淡々と禿が仕事をする描写が良い。自分で決めたルールを守るのも、似ている。
ちょっとステイサムの体が細くなった気がしないでもないが、ビルから落下するシーンも迫力があり(スタントマンを使わずに実際にワイヤーで落ちてる)、無茶苦茶なシーンが多いが、エンターテイメントとしては楽しめる。

残念なところを言えば、トランスポーターのように笑える過剰演出があってほしかった。全体として復讐や友情、親子愛といったテーマがあるので、難しかったのかもしれないが。
両作品とも、バスの中で闘うシーンがあるのだが、暇で死にそうな人は見比べていただけると、私の言ってることがご理解いただけるかと。

全体としては、素直に『あぁ、この禿カッコイイなぁ』と思える良品と思われます。

プチ社長日記:『ラスト・ターゲット』の話

※ネタバレあり注意。

■あらすじ
悪党が足を洗おうとして死(以下略)。

■れびゅーのようなもの
原題は『the American』。邦題を『アメリカの人』とかでなくて『ラスト・ターゲット』に変更したのはナイス判断だと喝采を送りたい。
『オーシャンズ11』のジョージ・クルーニーが出てたので観ることに。

話としては王道ド真ん中で、暗殺者(銃の手配もする)が『これを最後の仕事にするぜ』という明確な死亡フラグを立て、そこへ向けてロックンロール、というもの。
まぁ、観ずともパッケージ裏書とタイトルで容易に想像できますが。

面白いのが、出だしのシーンで主人公ジャック(ジョージ・クルーニー)を殺しに来た別の暗殺者が『ボク、ここにいるよ!!』と宣言するかのように雪の上に足跡をハッキリクッキリ残し、あろうことか素人である連れの女性に発見されるところ。
・・・ないだろ、ねぇわ。
もう一人に至っては、雪地用迷彩服着てるのに、その上に黒のダウンジャケットを着てるのである。
その迷彩、意味ないよね、と『志村うしろうしろー!』みたいに画面に向かって教えてあげたい衝動に駆られる。
ダウン着るくらいなら、迷彩じゃないほうが、寧ろ一般人を装えるので得策だと思えるが。。

もうひとつの見所は、話の中間で、女性の暗殺者が依頼人として登場し、彼女の為に銃の手配をするのだが、その際、『水銀弾使う?』 『いいわね』みたいな会話をするところと、実際に弾丸に水銀を注入するシーン。

待て待て、そんなマニアックな弾丸何に使うんだ。マンストッピング・パワーは増すだろうが、象でも撃つのか?
つーか、試射の意味なくね?
※詳しくはこの辺を参照されたい。

・・・以上のように、随所に見所があって楽しめる内容となっている上、何よりジョージ・クルーニーが格好よくて、俺もあんなジジィになりたいと素直に妄想を抱かせる点で、お勧めでござる。

プチ社長日記:『INCEPTION』の話

■あらすじ
寝て、起きる。


■れびゅーのようなもの(ネタバレあり。)
昔は好きじゃなかったけど、『Blood Diamond』以降好きになったディカプリオ主演。
劇場で見損なってたので、DVDで。

『夢の中の夢』を掘り下げていく多層構造な話になっており、『夢の中の時間は進むのが遅い』ことを前提に各層で展開される内容に特徴があって面白い。
ドイツ映画の『ラン・ローラ・ラン』のような印象も。
時間だけでなく、空間的にもパラドックスの要素を取り入れられるのは夢の世界ならでは。

細かいところを衝いていくと、いろいろ疑問や矛盾はあるのだが、それはエンタテイメントなので考えない方向で。
(例:無重力状態で目覚めるように睡眠剤を調合してるなら落下中に目覚めるだろ、とか。)

ただまぁ、冷静に考えると映画の大半の時間を(現実層の)主人公はただ寝てるだけで、最後に『ふーっ、すげぇ夢みたぜ』みたいな感じで起きるというのは、夢オチの王道すぎて正直新しいと思った。
お勧め。

プチ社長日記:『The Girl with the Dragon Tattoo』の話


■あらすじ
スウェーデン版犬神家の一族

■れびゅーのようなもの
ダニエル・クレイグが出ていたので夜の映画館へ。
ミステリーなのでネタバレは無理であり、詳細は避けるが、R15にしては激しい内容であり、付き合って間もないカポゥとかが観にいくと微妙な雰囲気になりそう。
この手の風呂敷広げた系ストーリーにありがちな、強引な結末で「うゎ何それ」感はなかった。わかる人には割と早い段階でわかる作品ですらある。

個人的には主人公のメガネのかけ方が無いと思った。かけるならかける、外すなら外すとハッキリしろと言いたい。
以上。仕事すっか。

プチ社長日記:『修善寺物語』の話

※私が購入したのは長倉書店版である。

先日、修善寺の新井旅館に投宿した。もう何度目かは覚えていない。
初めて自分で来たときはいろいろな経緯(いきさつ)があったのだが、其のときにも初めてではなく、以前にも来た事がある気がしてならなかった。
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景気が良かった頃(〜2007年頃)は女中さんが沢山いて、宿の前に行けばぞろぞろと迎えに来られたわけであるが、最近は至って普通のお迎えになった。

因みに、修善寺には若い人に人気の宙(そら)という宿もある。
旅館というよりホテルに近い感じであり、手軽なのが受けているのかもしれない。ここは山裾の高いところにあるので、貸切の露天からは修善寺の小さな町が見え、なかでも目立つ修善寺の鐘楼から鐘の音を聞けるのが良い。が、個人的な感想をいえばそれ以外は目新しいものはなく、大浴場の露天は電飾で光り輝いており、なんというか修善寺というより鶯谷あたりでお目にかかれそうな逸品となっている。好き嫌いが別れるが、私は後者の方である。
そしてもうひとつが、これまた新井旅館と並ぶ老舗の「あさば旅館」である。修善寺には何度か足を運ぶものの、こちらには一度も行ったことがない。予約の都合で取れなかったりと、計画性のない私は何度か振られている。また、新井旅館が気に入っているので、執念深く予約を取ろうともしなかったのも事実だ。とはいえ、一度は行ってみたいので今年はたとえ一人でも投宿してみようと思っている。

新井旅館は数々の文人や芸術家が投宿している老舗旅館であり、岡本綺堂氏もその一人である。
氏が当旅館で執筆したのが修善寺物語(戯曲)である。
ずっと気にはなっていたのだが、やはりここで読むのがよかろうと購入した。

■粗筋
修善寺に幽閉中の身である鎌倉幕府2代目将軍 源頼家は、後世の形見として残すべく面作りの名人夜叉王に自分の顔の面を打つように命じたが、半年も経って出来あがらないので、ある秋の晩、夜叉王のところへ催促に行った。
夜叉王は何度面打ちしても、生ける相にならず、死相が現われるので納得できず作品を渡せなかった旨を頼家に告げると、それを言い訳と取った頼家は怒りのあまり夜叉王を斬ろうとした。
これを止めに入った夜叉王の娘かつらが、その死相の現れている面を頼家に献上した。見事な出来映えに頼家は感銘しこの面を受け取り、そして娘かつらを側女とした。しかし、その夜、北条の暗殺団に襲われた頼家は殺され、面をかぶって頼家の身代わりとなって戦ったかつらは瀕死の身で実家に落ち延びた。父夜叉王は自作の面が死相の面となるのはこの将軍の運命を暗示する為であることを知り満足の笑みを浮かべた。そして今まさに死なんとする娘、かつらの断末魔の面を写しとろうと筆を走らせる、鬼気迫る職人としての夜叉王の姿をもって幕が閉じる。


この本、内容は素晴らしく、表紙も岡本綺堂がインスピレーションを受けたという修善寺の真っ二つに割れた面の写真なのもよいが、何故か『修善寺物語』のフォントがホラーのそれで、安っぽいミステリー小説のように見えるのは真に残念な感じである。(表紙がこれでなければ、私ももっと早く読んでいた)

この本には、当戯曲のほかに岡本綺堂氏が当時を修善寺で過ごした『秋の修善寺』『春の修善寺』が収録されており、修善寺という町が明治の頃より変わりないことをひしひしと思い知らされる。詳細は割愛するが、一方で岡本綺堂氏が頼家の墓を勘違い(頼家の墓として紹介される石碑は、実は後の僧侶が建立した慰霊塔であって、その真裏にあるごくごく小さな2塔の石塔が頼家(と若狭?)の墓である)してたり、おみくじの自販機(現在もある)に言及しているのも面白い。
また、新井旅館に投宿している他の宿泊客についての記述もあり、ここに投宿された方が読めば思わずニヤリとする内容となっている。
この地を訪れた方には一読をお奨めしたい。

因みに、修善寺という温泉街は東京から直通の踊り子号が何本か出ているが、特段便利ではない上に、凄く小さな温泉街である。
【頼家公の墓】
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この地を訪れた正岡子規も「此の里に悲しきものの二つあり 範頼の墓と頼家の墓と」という歌を詠んでいるが、逆に言うと修善寺と2つの墓以外は特に見るべきものもない。いや、範頼の墓に至っては、訪れる者の殆どが行かない町である。
が、ここには人を惹きつける不思議な力がある。そのひとつが明治の頃から変わらぬ町の姿であることも確かであろう。
これからも、私が彼の地を訪れることしばしばであると思われる。
【あさば旅館付近】
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プチ社長日記:『ダライアス バーストが微妙な感じ』の話


『ダライアス』といえば、TAITOを代表する横スクロール・シューティングで、特に第1作目が発表されたとき(1986)はゲーメストでの特集が組まれるなど、仲間内でちょっとした騒ぎになるほど画期的であった。

当時、中学生で奈良の田舎モンであった私は、大阪上本町のハイハイタウンという微妙な名前の地下モールまで行かないとダライアスができなかった。A4ノートサイズにも満たなかったかもしれない、3つのモニタを連結(内、2つは鏡で反転して合成)した横長スタイル、ウーハー及び美麗なサウンド。今思えば大したことない(実際、大学生の頃、渋谷で見て「あれ、こんな貧弱だったっけ?」と思った)かもしれないが、なけなしの小遣いを投入し、上手い人のプレイを食い入るように見ていたのを覚えている。

ある週末、同じようにわざわざ大阪まで出かけてダライアスをやって帰宅すると、飼っていた犬が死んでいた。
ダライアスに罪はないのだが、犬の死に目に会えなかったことを思い、すっかり熱が冷めてしまったのを覚えている。

そのこともあって、2面モニタという、あからさまなグレードダウンで発表されたダライアス兇呂△泙蠅笋蕕覆った。敵戦艦キラーヒジア(逆から読んでのとおり、鯵の開きみたいな形状の戦艦)だけ倒して満足してしまった。

そしてダライアス外伝・Gダライアスはついに1面通常モニタとなった。ただ、丁度私は大学生であったので時間があり、犬のことを思い出すことも殆どなかったので、この2つはどれも簡単なコースではあったがクリアするほどにはやり込んでいた。ゲームシステムも、キャプチャーシステムなどの新要素がそれなりに面白かったのも、理由の一つだ。

それから10年以上経つ。今年、まさかの専用筐体での復活である。
2面モニタではあるが、当時とはスクリーンのサイズが違う。面積にしてファーストの2倍は優にある。サウンドもなかなかである。・・・ただ、何というか、400円払うと残機無制限で遊べるんだよね。
難易度の低くないダライアスを、1コインでクリアするまでやり込むコストを考えると、無制限プレイってのもありなのかもしれん。中学生では最早ない私は、迷わず400円払ったし。それでいいのかな?と若干の疑問を抱きつつ、当たり前だがクリア。下手にハードなコースに進んだので、コンティニューするよりお得な感じであるが、1コインクリアに拘るプレーヤーとしては、微妙な心境に。

このゲームが爆発的なヒットとなることは、無いだろう。でも、残機無制限モードで最大4人でワイワイやるのは楽しいのかも知れん。ただ、ダライアスを知らん人間がやっても、残機無制限のシューティングなんて、ただの『作業』でしかない。バースト砲も目新しいシステムではないので、タイトル以外での訴求力はない感じである。

・・・エンディングを見てふと思ったのは、専用筐体でのリリースとしたのは、名作『ダライアス』を中途半端な形で終わらせたくないタイトーの意地なのかも知れん、ということだ。ケジメをつけるためのリリースではなかったか、と。
私のこの不安が空振りで、このシリーズがこれで終わりとならないことを祈るばかりである。

■追記
せっかくなので、当該筐体使いまわしでニンジャウォリアーズ2を期待するのは私だけでは無い筈だ。でも、ニンジャウォリアーズ知ってる奴って、どんだけいるんだろう。。。

プチ社長日記:『現代アートビジネス』の話

奈良美智氏、村上隆氏などの展覧会を企画・開催した敏腕ギャラリストである小山登美夫氏による新書。
2008年初版なので、もっと早く読めば良かった、と後悔するほどの内容である。
写真も現代アートの1ジャンルを担う以上、この手の領域には明るいと勘違いされがちだが、私自身はよく分っていない。本書はそんな私のような人間に対しても解りよい内容となっている。

本書は5つの章立てとなっていて、「ギャラリストの仕事」「アーティストはどのように育っていくか」「お金とアート」「今後の日本におけるアートマーケット確立とビジネスとしての展望」といったテーマで語られる。特にお金とアートに2章を割いているのが、ビジネスとしてもアートと向き合う、氏のギャラリストとしての立場が鮮明で面白い。

奈良美智氏、村上隆氏では奈良氏の作風が好きで、オーストリーを代表するエゴン・シーレとグスタフ・クリムトではシーレが好きな私なので、小山登美夫氏が「奈良さんはシーレで村上さんはクリムトだね」と発言したことが妙に印象深かった。
その他、現代アートシーンを巡る小ネタや、コラムも充実しており、非常に楽しめる内容になっている。

プチ社長日記:『コントロール』の話

JUGEMテーマ:音楽
■あらすじ
ジョイ・ディヴィジョンのイアン・カーティスがバンドやっていろいろ悩んで自殺する。

■れびゅー(のようなもの)
日本ではイマイチ有名でないが、イギリスでは非常に評価の高いジョイ・ディヴィジョンのイアン・カーティスの半生を映画化したもの。私は残メンバーによる『ニュー・オーダー』から当ジャンルの音楽に入ったクチなので、正直、勉強になる。
監督が写真家のアントン・コービン氏であり、モノクロの画面ひとつひとつが写真足りえる味を持っている。まぁ、アクションものではないからできる話なのかもしれないが。

天才故に悩めるレベルが高いだけ、日々必死に生きてる人とは隔世の感があるが、アーティストというのは不幸でなければならないというのが持論であるので、あぁ、この人はアーティストだったんだ、と素直に納得。
問題は、全体的にクラい話である為、そもそもジョイ・ディヴィジョンやニュー・オーダー及びその時代に興味のない奴は誰が見るんだ、ってところだろうか。個人的には好きなんだけど。

プチ社長日記:『アメリカンクラブハウス@都立大』の話

近しい人と晩御飯でも食べようそうしよう、ということで都立大のラ・バラッカに行こうとしたが、衝撃の定休日であった為、そのすぐ近くのアメリカンクラブハウスへ。

スペアリブとアップルパイが目玉らしく、アップルパイ好きのワタシには堪らない。
ボリュームも確りあって、お店の雰囲気も良かった。
ちょっと男だけで入るには抵抗があるが、ランチとかなら良いかも。

問題はハウスワインが赤・白一種類しかないところ。もう少し選択させてくれぃ。

それ以外は特に不満もなかったし、値段もまぁまぁなのでまた行くと思われる。

アップルパイを注文するときにいつも思い出すのだが、中学の時、'an apple' を「アンナッポー」と先生が発音したのは衝撃であった。
英語の発音で衝撃を受けたベスト3はこの他に、'have an American car?'を「ハバナメリカンカー?」、'volleyball'を「ヴォリボー」である。
あぁ、私が今まで『排球』の英訳であると固く信じていたバレーボールはヴォリボーだったんだ、と知らされた時の衝撃は一種のトラウマとなっている。ヴォリボーて、みたいな。
まぁ、お店とは全然関係ないけどね。

■お店の外観
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■アップルパイ
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プチ社長日記:『社長という仕事』の話

正直、あまりこの手の本は読まない。『社長失格』は何度も読み返したけど、あれは板倉氏の人生譚が面白いからであって、教条本ではないと思っている。
この手の本を読まない理由のひとつとして、成功者の意見しかない、という点がある。

巷では、CAなどによる『ファーストクラスに乗る人の習慣』みたいな本が売れており、立ち読みもしてみたが、因果関係の説明がまるでない。
『ファーストクラスに乗る人は皆、毎朝、歯を磨いています』とか言われても、毎朝せっせと歯を磨けばファーストクラスに乗れる訳ではないことなんて、0.2秒考えたら解りそうなものなのに、それらしい習慣を書かれると信じてしまうのだろうか。寧ろ大成功を収めてる人は、通常の習慣外の習慣に鍵がありそうだけどな、あと、運のよさと。

・・・話がそれた。

当書はリクルートエグゼクティブエージェントが開いたトークセッションを基にしており、性格上、外部から招聘された経営者(プロ経営者)向けの話となっている。
なので、私は対象外ではあるのであるが、16人の経営者の考えが示されていて、まぁそれだけの考え方があるので、あまり軸となるものは感じられなかった。ある意味、正直に編集しているとも言えるが。
正直、「ふぅん」というレベルのものもあって微妙であり、本の作りも紙面の割に文字数も少なく、なんとなく割高感あふれるものとなっている。まぁ、暇つぶしにはなるかなぁ、というレベルです。特定の経営者のファンみたいな人なら別の感想を持つかもしれませんが。はい。

■追記
個人的には巻末の掲載者プロフィールが面白かったです。みなさん派手に転職しまくりです。やっぱBCGとかマッキンゼーは強いねぇ。