有限会社Ayleeds社長日記。継接ぎだらけですが、新しいビジネスを求めて世界一周旅行もやってます。

プチ社長日記:『雨の中、縄文杉を見に行った』の話

ワーケーションであります。
前から思っていたんですが、「リモートワークってどこでやっても一緒じゃね?」と思っている輩はやはり多いらしく、緊急事態宣言解除後は温泉その他で過ごす人も出てきたようです。
かくいう私も屋久島に行ってきたクチなんですけどね。
終業後に鹿児島に移動し、翌日の昼飯後の時間帯にシレッと屋久島に移動さえしてしまえば、誰も屋久島にいるとは気づかない。(別に気づかれてもいいのだが)

勿論、それなりに忙しいので日中はまじめに宿に籠って仕事をします。
で、夜になったら飲みに出かける、、、はずが、18時50分が最終バスであり、飲み屋があるような街までタクシーで片道5,000円也、辺りは真っ暗、そして雨、というコンディションで平日はずっと宿で過ごしておりました。
いや、マジで仕事しかできることがないんですけど。まぁ、これはこれでいいんですけどね。

・・・なので、週末を待ち、唯一自由に動ける土曜日に唯一にして最大のイベント(唯一なんだから当然だが)、縄文杉訪問に全集中。思わず水の呼吸になります。

けれど、雨。というか、九州の方は大変なことになってるらしい。つまり、相当強い雨。
東京ではコロナがぶり返して、緑のおばさんが外出自粛めいたことを再勧告したとか。遅いよ、戻りたくても戻れないよ。
そして荒川登山口までのバスは雨の為、運休。
いろんな要素が外出を禁じているが、ずっとホテルに缶詰めだったのでとりあえず行くだけ行ってみることに。

安房という街までバスで出て、タクシーの運転手と相談。
「上の方は意外に雨、少ないんじゃないかな」という言葉を信じてGo!!
途中、ゲートが閉まってて「おや、これは無理か?」と思ったのですがおっちゃんが明けてくれて先に進めることに。
つまり、本日の一番乗りです。7時過ぎてるけど。

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荒川登山口には森林軌道(トロッコ)の始発でもありますが、普段は運転していないようです。
車庫の車両はこんな風だし。
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とりあえずこの軌道にそって大株歩道までの道のり(片道8.1km)を歩きます。雨の中、淡々と。
雨が続いているせいで地盤が緩んでおり、警戒は必要なんでしょうが、この軌道の真ん中には踏板が整備されていて、歩きやすいです。いや、これ整備した人の偉業に頭が下がります。
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そして大株歩道入り口。本当はここに朝10時までに着かないといけないらしいのですが、10時半頃到着。
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因みに、写真右手の方から登ってくることになります。

で、ここからが本番。縄文杉までは2.5kmまでしかないのだが、既に登山道が川のように。
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でも、なぜかハードルがあがると燃える性格。
結構、縄文杉は女性に人気のあるスポットなのか、過去に『縄文杉行ってきたのー♪』という女性には何人か会っているので、たとえ激しい雨でも『あ、ボクは無理でした』と言いたくない気持ちが私の背中を全力で推します。

そして大株歩道から入って最初の目標、ウィルソン株。
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株の中には小さな祠があり、掌を合わせます。
そして株の中からは小さな泉が沸いています。
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切り株から見上げた様子。輝いて見えるのは雨がめちゃくちゃ降っているから。
どうもこの見上げた景色がハート型に見えるとか聞いていたのですが、ロマンスに溢れる人々の妄想だったようです。

で、その後は大王杉を目指します。個人的にはウィルソン株と大王杉の間の1.1kmが一番きつい。
因みに、ここまで誰一人会っていません。ずっと一人。
もはや気分はリアル・デス・ストランディング(ゲーム)です。
ここで初めて、ポーター、、じゃない登山者3名とすれ違いました。
前日に新高塚小屋に宿泊した人たちです。
そして大王杉を過ぎ、今度は夫婦杉の横を通ります。この時がちょうど正午ごろ。
【夫婦杉】
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大きな杉がそばのやや小さい杉の肩に手をかけているようで興味深いです。
もうこの頃には雨が激しさを増して「もしかしてヤバいのでは。。」と思い始めたのですが、あと数百メートルの筈なので進みます。そしてついに雷が。ヤバい、雷はヤバい。でもやり過ごす場所ないんですけど。

・・・そして縄文杉。
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昔は根本まで行けたそうですが、2つの展望デッキからの鑑賞に制限されています。
まぁ、大事な自然なのでみんなで守る必要があるのは当然ですな。
でも、やはり圧巻で、思わず掌を合わせてしまいます。
実はこの時が(遮るものもなく)雨のピークで、雨粒が痛いほど。縄文杉を見上げるのも辛い雨足です。
写真ではちょっと白っぽく映っているだけですが。

本当はここで待望のお弁当ですが、踵を返し、元来た道を戻ります。実は縄文杉の写真を最後にスマホのカメラが壊れてしまいました。一応防水なのですが、以前に落とした亀裂から浸水したらしく、まぁ、そのくらいの雨です。なので、復路の写真はありません。
そして、リュックの中で厳重にくるんだSurfaceもやられてしまいました。前回、ジブチの砂漠で壊れてから日も浅いのに。。。(Surfaceは修理に出しても事実上、交換になります)
ちょっとSurface保護対応は今後の課題ということで。

往路ですでに川のようだった登山道は、さらに激しさを増しております。
幸い、雨は穏やかになってきました。
雨の中ではありますが、濡れながら弁当を食べます。味ではなくエネルギー補充のため。
そして大株歩道入り口まで戻ってきました。ここまでくれば一安心。
ここで本日2組目にすれ違います。
こちらは今夜、山小屋に泊まる人たちです。
聞いたわけでもないのに、なぜ知っているかというと、登山バスが運休で皆、タクシーで登山口まで来ており、タクシーの運転手が連絡を取り合ってるからですね。
本日の日帰り登山は私一人だったので、私のことも話されているのでしょう。

帰りは下りなので速く、特に問題はありませんでした。

屋久島の自然は本州のそれとは違った見ごたえがあり、非常に見事で1日をかける価値は十分あります。
加えて、険しいながらも要所要所で登山道を整備するスタッフと、ゴミひとつ見られない他の登山者の登山者魂に感銘を受けます。
こういった人たちのお蔭で、ここの自然は守られているんだなと、素直に感動できます。
できれば、また来たいですね。

スマホとパソコンは壊れてしまったけど。

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