有限会社Ayleeds社長日記。継接ぎだらけですが、新しいビジネスを求めて世界一周旅行もやってます。

プチ社長日記:『年末ダラダラ会話 抄』の話

※本人了承済。
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( ,_ノ` ) :「・・・どうだったよ、今年の商売は?」

 (・ω・´) :「まぁ、いろいろありましたが、トータルではあんま儲からなかったですね。」
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( ,_ノ` ) :「マイナスに沈んでる奴も多いし、こんなもんじゃねぇか?」

 (・ω・´) :「師匠にそう言っていただけると。。。まぁ、夏頃に撤退できるところは撤退していたので、存外、投資は暇でしたね。」
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( ,_ノ` ) :「普通に指標見たらアウトなのに、〇ネックスの●●とか強気でワロタな。」

 (・ω・´) :「あそこのレポート屋は問題ありますよね。ワインファンドやってたアレとか(笑)。春山さんは素敵ですが。」
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( ,_ノ` ) :「仮想通貨やってる奴も悲惨やしな。」

 (・ω・´) :「そもそもブロック・チェーンという技術をあの場で鍛えるフェーズ過ぎてますからね。決済手段は現金のコスト考えれば、やはり変わるんでしょうけど。現金保有のコストが低い日本はちょっと皮肉ですよね。それでも進んできている一方で、日本のシェア争いもどうもイケてなくて、もう少し勉強しないことには再突入ないと思います。まぁ、GMOペイメントゲートウェイを早々に手放して涙目の私が言えた義理ではないですが。」
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( ,_ノ` ) :「来年は荒れそうやなぁ。まぁ、ワイの投資スタイルなら上等やけど。去年の今頃はみんな強気で気持ち悪かったくらいやからな。こんくらいが丁度ええんちゃうか。人手不足が解消されれば拙速な移民受入も見直されそうやからな。」

 (・ω・´) :「賃上げ本格化の前に受入れですからね。デフレを脱却したいのかしたくないのか、どっちやねん、という疑問しかないですよね。」
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( ,_ノ` ) :「そういや、最近、大学の講義とかやってないね?」

 (・ω・´) :「2月〜G.W.まで遊んでまして、まぁ、半分以上は海外に行って、ヨーロッパ・アジアを陸続きで視察する貴重な時間でしたんですけど。それで今年のプライベートは打ち止め感あって、そっちは今年は何もやってないですね。コンサル仕事の仕方が変わったのも大きくて、とにかくG.W.後は時間の使い方が難しかったです。」
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( ,_ノ` ) :「どう変わったの?」

 (・ω・´) :「一つのプロジェクトにガッツリ入って管理の『何でも屋』をやるんじゃなくて、複数のプロジェクトに薄く入る体制になりました。(中略)。時代の趨勢なので、この働き方は私も試されてるんだと思います。
講義は、またご縁があればやりたいです。所謂Fランク大学の学生みてると失望すること多いですが、まぁ、中には頑張ってる子もいたりして、希望もあります。一方で、少子化で大学の余剰っぷりはこれからどんどん酷くなりますからね。でも、学生の取合いの結果、大学が学生をお客様のように丁重に扱う様になっているのは、どうかと思いますね。学級崩壊とまではいきませんが、なぜ指導側がそこまで学生に気を遣う必要があるのは本当に意味不明で、まるで小学生に接するような態度ですからね。注意しないんですよ、学生を。もうね、(学問的功績でなく)就職先や就職率で評価されたがるような大学はさっさと潰して、良質な文教予算の使い方をして欲しいと思いますね。別に全員、大学行く必要もないですし。」
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( ,_ノ` ) :「ごめん、軽いノリで聞いただけなんで。聞いたこと、うっすら後悔。」


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 (・ω・´) :「そちらの事業はどうなんですか?」
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( ,_ノ` ) :「マジで絶好調。でも、来年はよくわからん。」

 (・ω・´) :「まぁ、でも、今までわかった試しないですよね。細かく軌道修正するしか。」
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( ,_ノ` ) :「リスク管理マジ重要。(中略)ちょっと進出計画は止めた。」

 (・ω・´) :「そっち(中国関連)も夏頃から不穏な感じですからね。やっぱピークアウトだよね、と。僕の方は、そういう意味では、別で噛んでる仕事の方では、一足先に不況に入ってます。もう産業的にどうしようもない部分あって、ノウハウといった職人技で何とか持ちこたえている部分あるんですけど、そういうのって仕事としてピボット効かないじゃないですか。結局、(会社を維持するためには)コストダウンが王道だと思ってて、その線で進めているんですけど、そのために恨まれてるんだろーなー、と思うとやるせないですね。」
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( ,_ノ` ) :「ドンマイドンマイ。そういうモンだよ。」

 (・ω・´) :「しがらみが無ければ、ちゃちゃっと売却して撤収なんですけどね。そうもいかず。でも実際、結構考えましたけどね。」
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( ,_ノ` ) :「売れるの?」

 (・ω・´) :「M&A会社とは話してましたが、意外にいい値段でした。尤も、私、汚れ役が役回りで、シェアも殆どないので実質、タダ働きなんですけどね。何のためにやってるんだろ。」
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( ,_ノ` ) :「おつかれ。まぁ、M&Aが活況というのは、税金対策って面もあるやろうしな。」

 (・ω・´) :「でも、あれだけ忙しいと言ってたM&A会社から年末に久しぶりに営業の電話来まして。ちょっと流れ変わってきたんかな、と。多分、悪い方向に。年明けに話聞きますけど。ただ、やっぱりね、ここは儲けようというより潰れないでいてくれればいい、って感じなんで。他所から新しい血を入れたいなとも思いますが、ギャンブル要素強すぎて、内部からの改善に期待をよせています。遠隔で細かく見れないし。」
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( ,_ノ` ) :「儲かってる前提の話は、崩れるケースが今後増えるやろからな。ワイの手許もエグジットできなさそうな案件いっぱいあるわ。(中略)まぁ、そういうもんやけどな。自分の影響力が及ばない所に心を砕いても意味ないよ。」

 (・ω・´) :「そうですよねぇ。年取ってくると、『そんな儲けなくてもいいじゃん』という境地にになるだろうなぁ、というのは何となく理解できます。僕はもう少し頑張りたいですが。ただ、小銭出してるだけで偉そうな顔するのも、どうかと思うので、基本は静観です。」

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( ,_ノ` ) :「結局、50代になると老いと健康の話ばかりやからな。一晩中、銭金の話はもう正直、キツイよ。結局、健康が一番、というのが答えよ。」

 (・ω・´) :「なるほど。まぁ、そうなんでしょうねぇ。」

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( ,_ノ` ) :「つーわけで、そろそろ帰るわ。」

 (・ω・´) :「えー。」

プチ社長日記:『最近読んだ本など』の話

『光のない海』
熱海の温泉宿で一人、朝方まで読むほど「読ませる」内容の一冊。
白石一文氏らしい、運命に弄ばれ苦しむ人々を通じて、孤独について掘り下げていく内容が素晴らしい。
山本周五郎賞受賞作『この胸に深々と突き刺さる矢を抜け』と同様、孤独を埋めるが為に過ちの関係を持つ男女を描写し、必死に他者との繋がりのありようを模索し、空虚の先へ進もうとする気迫の作品である。

『みんなちがって、みんなダメ』
カリフ主義復活を奉ずる中田考氏の一冊。
「イスラームとは何か」というイスラームの説明本は世に多いが、「イスラーム的視点で、今の領域国家支配の現代を解釈するとどうなるか」という視点が中心となった作品は寡聞にして知らず、それ故に極めて面白く読ませていただいた。
思えば、私の少年時代などはイスラームというのは遠い世界の話の様に捉えられていたが、21世紀が「アフリカの世紀」ならば、今後もイスラームの勢力は増大の一途となることは間違いないと言えるだろう。
従い、当該視座を踏まえることは重要であることは間違いない。
無論、多神教を是とする大部分の日本人にとって、一神教的な価値観に抵抗はあろう。
実は私もその一人だ。

「母も篤子も、京介も美千代も、淳子も宇崎も、そして私自身も、あと数十年もすれば、そういう人間が存在していたことでさえ定かではなくなってしまう。歴史上に名前を刻むことのできた者以外のすべての人間が、いずれは存在の有無さえ確認不可能な黒々とした闇の中へと飲み込まれてしまうのだ」(「光のない海」)


『みんなちがって、みんなダメ』の視座によると、これは何も悲しむべきことではなく、「当然のこと」ということで平然と受け容れられる。ここまで達観することは、正直、私には難しい。(それは私が『バカ』だからだろう)

それができない私のような者は、どうしても「一瞬の光」のようなものを求めて生きていくのだと思う。それで絶望することはあっても、最後にはこの価値観を受け容れざるをえない時が来ると思う。
たとえ回り道であっても、私も「存在の有無さえ確認不可能な黒々とした闇の中へと飲み込まれてしまう」を喜んで受け容れられる日が、いつか来ますように。






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