有限会社Ayleeds社長日記。継接ぎだらけですが、世界一周旅行もやってます。

プチ社長日記:『コミックヨシモト3ヶ月で撤退』の話

コミックヨシモト、7号で休刊へ 部数伸び悩む


ちょっと前の9月8日のニュースだが、隔週販売ゆえにわずか3ヶ月での撤退ニュースにネット上では『ま た 大 阪 か』のコメントのほか、 出版という世界にノウハウなく突っ込んだ吉本の失敗を一笑に付す意見が散見された。

・・・それはちがうだろう。断じて。

別に吉本が特に好きでもないし、ハコ作っては『デッセ・ジェニー』(銭でっせ!)という名前をつける小室哲哉並みのセンス(レーベル名ORUMOK(=KOMURO)には全米が泣いた)など、 私にとって吉本とはたまに食べたくなるが胸焼けするスナック菓子程度の存在だ。

だが、今回の撤退作戦は見事と言うほか無い。雑誌はクソですが。
もし、吉本の失敗を笑うのならば創刊時点で笑うべきであって、3ヶ月での撤退時点で笑う奴は博打の本質を全く理解していない。カプリコ頭に刺して死ねと言いたい。

興業=博打であって、博打の王道たる損切りをここまで出来る大企業は他にはないだろう。確かに、充分な準備や調査なくして投資した面はあるが、そもそも出版と言うミズモノの世界に打って出る姿勢は評価して良い。
そして何より撤退の意思決定の早さがその投資リスクを回避しているではないか。 その時点で、下手に準備に金かけるよりもリスクは低い。ミズモノというのは、『やってみなければ、わからない』という世界のことだからだ。

今回、『失敗』という評価を下されている当案件だが、どうやら5億円程度のプロジェクトではあったがカラーページを押さえるなどの結果、損失は2〜3億という読みらしい。

吉本ならこの手の失敗もネタとして使えるし、話題性を考えると2〜3億でこれほどの博打が打てたのなら失敗してもマズマズというところではないのか。

社長プロジェクトでありながら、ここまで早期撤退できるのであるから、この撤退を進言した人間は間違いなく優秀。
『大風呂敷をたたむ最速の男(または女)』または『社長の尻を最速で拭く男(または女)』として表彰されるべきである。

撤退作戦よりも侵攻作戦の方が面白いし、遣り甲斐も感じられるであろう。そして何より撤退作戦は目立たない。上手くいっても誰も褒めてくれない。ホントしんどいのよ撤退作戦は。

しかし企業への貢献と言う意味では撤退作戦の重要性は極めて大きい。
今回の『速きこと風のごとし』の撤退作戦は範とすべきものである。

ブームに翳りが見えてきてもひたすら先行投資という名の下に某微生物ブログに湯水のごとく金をそそぎ、今期も追加投資額以上に赤字幅が拡大しててにっちもさっちも行かなくなっている 『渋谷ではたらく社長の企業』は大いに参考にされたいと思います。


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コメント

ファンダンゴ上場、公募価格割れ
のあげく一年ちょいで非上場化ってのも
ネタだったんですな。

そう考えると、小金を持った吉本好
きの投資家を腹の底から揺さぶる
いいネタでした。

  • 名無しさん@お金いっぱい
  • 2007/09/16 11:51

>某微生物ブログ

あそこか…

  • おやじです
  • 2007/09/16 13:16

んー確かに3ヶ月撤退は英断だとは思う。
ただ、創刊がアナウンスされた時点で、既に失敗するって見方が強かったから、「ほれ見たことか」「企画時点で止める奴はいなかったの?」と、笑われるのは間違いではない気がする。
勝率の悪い賭けをして、大方の予想通り負けてるんだから、そりゃ笑われるかと。
まぁ「実はネタでした」って言われればソレまでだけど。2chの釣と大差ねー

  • 通りすがり
  • 2007/09/16 15:51

昔から「3号雑誌」という言葉があることから分かるように、雑誌を数号で潰すことなんて出版界では珍しくもなんともありません。

損切りできない企業が多いのは事実でしょうが、そこまで持ち上げるほどの決断とは思えませんがね。創刊発表時点で疑問符が付き、初号で「なんだこれは」と言われていた雑誌ですから。

それに、自主的な判断じゃなくて取次やコンビニから「もう引き受けられない」と引導を渡されたという可能性もあるのでは?とくにコンビニは実売率が低ければ容赦なく引き受け部数を減らしたり取引を停止したりするようですし。今のB5中とじの漫画雑誌がコンビニとの取引を止められれば、それは死亡宣告といって過言ではないでしょう。

  • 出版ヲチャ
  • 2007/09/16 16:20

名無しさん
>ネタというよりガチですな。
 儲かってるわけですから。
 投資家は食い物にされたわけですが。

おやじですさん
>個人的には知り合いが多いので応援したいんですが、
 あそこは技術力より営業力の会社だったんで、
 どうしちゃったんでしょうという感じですよね。

通りすがりさん
>2chの釣の方が高尚かとw。
 まぁ、それはさておき、今回の出版時点での
 あのイケてなさが全世界の失笑を買ったのは事実でして、
まぁ、あれはあれで社長プロジェクトで、『あぁ、やっちゃったね』
 というモノ以外の何ものでもなく、それはそれで見世物としては
 面白かったですよね。
 ただ、撤退作戦をやったことのある私としてはやはり撤退作戦に
 目がいきまして、その『やっちゃったもの』を物凄い勢いで
 なかったことにする手腕は悪くなかったかと。

出版ヲチャさん
>ヲチャさんを名乗るだけあって鋭いご指摘ありがとうございます。
 そういえばカストリ雑誌って聞かないですよね最近。
 カストリ⇒安酒⇒3合で酔い潰れる⇒3号で潰れる雑誌
 でしたっけ。
 おそらく言葉を聞かないだけであって、そういう雑誌がくさる
 ほどあるのは勿論存じてます。
 ただ、無名どころが資金ショートして潰すのは珍しくないですが、
 社長プロジェクトで大風呂敷広げておきながら、無責任に尻を
 まくるその姿、まったくもって面子とか考えていないその姿勢が
 良かったのかと。梃入れするという声もあったはずです。
 繰り返しになりますが、創刊時で『ダメだ』という強い確信は
 皆持ってて、それはそれでダメなんですが、ここは撤退のところに
 限定して話しているところを読み取っていただきたく。

 流通に関してはヲチャではないので詳しくは知りませんが、
 売れる・売れない以外の影響力と言う意味でも弱かったですよね。


 まぁ、どんな企画・事業にせよ、過去に撤退作戦をやった人間
 からは、よくやったほうに映るんではないでしょうか。
 どうでしょう?

  • いりー
  • 2007/09/16 17:02

吉本は元々失敗と判ったら、傷口を広げる前に
すぐ撤退する社風のようですから
雑誌創刊時に撤退する基準が設けられていたんじゃないかと。
 それでも廃刊に時間が掛かっているのは嘘か誠か『桂三枝』が廃刊号分までの原作を書き上げ石待っていたからとか…

  • 通りすがり
  • 2007/09/17 12:33

バカか
駄目って確実に分かっているのをやったから
損したんだべが

撤退よりもやらない勇気だ

  • オオタケ
  • 2008/01/15 13:06

>オオタケさん
撤退よりもやらない勇気だ

いや、そうなんですけどねww。
ここでは「撤退」に焦点を当ててるんであって、創刊時や準備期でなくて、「出したものをどう引っ込めるか」という話なんですよね。
まぁ、百歩譲って創刊や準備期の話としてもですね、世の中、何がはやるかわからないじゃないですか。「まりもっこり」とか。

2−3億で撤退なら、損金もたかが知れてるし、別に博打としてはやってもいいんじゃないかなって感じはしますけどねー。

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