有限会社Ayleeds社長日記。継接ぎだらけですが、世界一周旅行もやってます。

プチ社長日記:『幸田露伴 五重塔』の話

最近読んだ本の中で一番のヒットはこれ。
何だかんだで名作はハズレがない。

五重塔 五重塔 幸田 露伴

『技量はありながらも小才の利かぬ性格ゆえに、「のっそり」とあだ名で呼ばれる大工十兵衛。その十兵衛が、義理も人情も捨てて、谷中感応寺の五重塔建立に一身を捧げる。エゴイズムや作為を越えた魔性のものに憑かれ、翻弄される職人の姿を、求心的な文体で浮き彫りにする文豪露伴の傑作。』
と表紙に書かれております。

僕は岩波文庫派なんですが、岩波の表紙書きは小さなスペースに作品の本質をうまく纏めていていつも感心する。
昔、文章読解力を高める為、国語の先生の勧めで『天声人語』を要約する訓練を夏休みにしていたが、その模範解答を見るようだ。(因みにその先生に添削して貰っていた。効果のほどは不明。)

十年以上デザインが変わっていないのだが、シンプルで飽きのこない、秀逸なデザインだといつも思う。

作品の方だけど、まぁ、中身は表紙書きの展開です。

自己分析すると、昔から僕は『独裁型』よりも『調整型』で、『スペシャリスト』よりも『ジェネラリスト』タイプ、卒業学部も経済学部という『潰しの利く』学部なんですね。
で、実際は『調整型』故に他人の意見に翻弄され、『ジェネラリスト』と言えば聞こえはいいものの、どれをとっても帯に短しで『平凡』という言葉をフォント20のボールド表記したような人間なんですよ。
だいたい何やっても『四分の三』は出来るんだけど、それ以上は『一』に近づかない、みたいな。

こればっかりは33歳の今からドラスティックに変えるのも危険なので、何とか利点を模索しつつ折り合いをつけるしかないんですが、まぁ、その反動からか、マンガでは『アカギ』とか『銀と金』、本では『月と六ペンス』みたいな、キチガイオーラ全開の一点集中型狂人人生に強く惹かれるんだろうなー、と思うわけです。

勿論、この手の人生も力量が伴わなければ『ただの空気の読めない人』で終わってしまう危険性が高く、勘違い自称作家や自称芸術家を量産しかねない。
それでも尚、自分の人生に対するコミットメントという意味では、オールラウンドタイプの人間とは比肩できないものを感じるのは激しい勘違いなのだろうか?

少なくとも『自分は残りの人生で何をすべきか。どこへ行くべきか。』といった命題に対する答えを明確に持ち合わせており、たとえ成果が出ずともそれに向けて全力を注ぐ姿は美しいと言わざるを得ない。正直、羨ましい。

本作品はモームほどのギリギリ限界を衝いてはこないが、そういった一点集中主義の人間を丁寧に描いている。読んで損はない。特に、僕のようなタイプの人間には。

・・・さて、僕は何をしようか?

とりあえず風呂でも入ろうかな。




♪ま、そんな感じですなぁ。(ランキング)
 
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