有限会社Ayleeds社長日記。継接ぎだらけですが、世界一周旅行もやってます。

プチ社長日記:『告知』の話


手元に本がないので明確ではないが、『徒然草』に以下のような記述があったと思う。

『死は、前よりやってくるものではなく、後ろからやってきてそっとあなたの肩を叩く。であるからこそ、何時 死がやってきてもいいように日々を生きよ。』

なるほどと、当時は激しく納得したのであるが、よく考えたら自殺をはじめ、例外もある。
病気に関しては、病気になるということは予知できないが、病気になってしまった以上、ある程度死は予知できる。

何が言いたいかというと、癌の告知、というか、余命がどれくらいかという情報を与えるかどうかという問題のことである。

私が前から思っていたのは、自分の体が崩壊に向かう期間、つまり自分の余命を知らないで死んでいく患者がいるのだろうか?ということだ。

周りの者は皆知っていて、当の本人だけが知らないで死んでいくなんてことが可能なのだろうか?

・・・無理だと思う。

親父の状態は、予想通り悪い。
今日、医者と話をさせていただいたのだが、ステージ犬任△襦
外科手術は勿論、放射線治療もためらわれる状況であるという。

医者は、いちいち感情を入れていては仕事にならないし、最小限伝えることは伝える義務もあろうから淡々と話す。
淡々と話されると、よく理解していない人間には『こんなに淡々と話すのだから、きっと大丈夫なのだろう』と思ってしまいがちである。
実際は、打つ手が無いという内容であってもだ。

しかし私が、治療法よりも如何にQOLを高めるかと言う所に主題を誘導したので、傍で聞いていた母親も状況は把握したであろう。

息子の私が書くのも何だが、親父は頭の良い、というか洞察力の優れた人である。
私達が談話室から戻ってきた雰囲気から、それも私から、大体の事情は察したであろう。
そもそも本人も『自分は長くない』と言っている。
ただ、『そうだね』という人間がいないだけだ。そんなこと言って欲しくないだろうが、知りたいのも事実だろう。

母親が席を外した際、親父が聞いてきた。

(,,゚д゚) で、俺はあと何ヶ月って言ってた?

(゚Д゚) 具体的には、何も。
    人によるし、明日からのジェムザール投与の結果次第だね。
    ただ、まぁ、何年も生きられるような状態では、、ないな。

(,,゚д゚) そりゃそうだろ。覚悟はできてる。
    俺は、今年が越せるかどうかを心配している。

(゚Д゚) ・・・。俺も、いつかこういう日が来るということは昔から知ってたよ。
    ただ、まぁ、自分の身体は自分のことが一番知っているでしょう。
    俺達が隠せるものでは、、ないよ。

(,,゚д゚) ・・・。

(゚Д゚) 母さんのことは心配いらないよ。 

(,,゚д゚) ・・・。わかった。


本当は、状況はさらに厳しいと思っている。
でも、この位は伝えた方がよかったと思い、伝えた。
が、やはりその後の意気消沈した父親を見ると、やはり嘘で固めた方がよかったのだろうか、とも思った。
母親が帰ってきて、親父は何事もなく振舞っているが、やはり頭では私の言葉を反芻しているように見えた。

私は、致命的なミスをしたのかもしれない。
『ひょっとしたら・・・』そういう最後の望みを、私は断ち切ったのだ。望外ではあるが。

これから、彼の身体は痛みを伴う筈だ。
その痛みが、死への道程と知るものなのか、この痛みを越えれば生還できるのかと希望をもつのでは、やはり違うのだろう。
嘘をつくべきではなかったのか?
しかし、つき通せる自信もなかったのは確かだ。
つき通せないなら、いっそ。。。。

(゚Д゚) まぁ、俺は悲観的にモノを考えるからね。
    そういう可能性もあるということさ。

あとの祭りとはわかっていても、そんな言葉が漏れた。
親父は強い人である。それを信用していったのだ。
今はその判断が正しかったと信じよう。

自分の身体を把握できないままなんて、無理な話じゃないか!?

そう、思ってはいても、気が重い。

ちくしょう、どうして心の準備が出来ていない内から聞いて来るんだ。


♪ま、そんな感じです。(ランキング)♪
 

コメント

ウサヲ@唐招提寺は、ネットでなかったのは例外などを覚悟したいはずだったの。


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