プチ社長日記:『アフリカ縦断#9:タンザニア〜ブルンジ 戮力

タンザニアのムベヤに深夜に到着した私は、遠くに聞こえる音を頼りにフラフラと幹線道路を歩き、割と大きな交差点近くにクラブ・バーのようなものを発見する。

【音楽は響くが、人はまばら】

ビールでも飲みたい気分だが、現地通貨もなければ、ここがどこなのかの知識もない。
とにかく少しでも前に進まないとGW明けの出社に間に合わない気持ちが背中を押す。

とりあえず、仝獣歪眠澆悗領沼悄´⊆,両貊蠅悗琉榮扱佻の確保 を優先に考える。
バーのお姉さんに「ATMどこ?」など聞いて、差された方角へ500mほど歩くと、また別のバーに行き当たる。
人が全然歩いていない割にバーはあるが、ホテルらしきものはない。
一部ではバーがホテルを兼業していると聞くが、あまり泊まりたい雰囲気でもない。
幾つかATMを試すが、どれも無効とカードが突き返される。
カードが飲まれると嫌なのであまり独立したATMを使いたくないのだが、贅沢も言えない。
が、メイン・ストリート(と思われる)沿いのATMは全滅である。
・・・これはちょっとヤバいのではないか?(←気付くの遅い)

因みに今は5月1日の朝3時前である。火曜日である。そして、私の誕生日である。それも45歳である。
「また一つ、歳を取ってしまった」というだけでも破壊力抜群なのに、このシチュである。

ふと気づくと、道の傍らに若者がバイクで屯っている。
・・・ごめん、嘘ついた。ずっと前から気付いていたのだが、目が合わないように気付かない振りしていただけである。背に腹は代えられないので話しかけるが、どうもバイクタクシーの運転手の集まりだったらしく、とにかく海外カードが使えるATMに私を連れて行き、その後、セントラル・バスターミナルへ連れていけという交渉を纏める。
セントラル・バスターミナルという名前なのかは知らないが、だいたいこれで通じる。
で、バイクで2ケツしてムベヤの街中を走る。
なんかちょっと走るだけだろう、と高を括っていたのだが、これが結構走るのである。
何しろガチで暗闇を走るので、何kmくらい出ているのかピンとこないのだが、明らかに歩いて元の場所に帰れない。こういう時に思うのは、「どこか仲間のいる所に連れていかれて囲まれないか」であるが、まぁ、そうなったらそうなった時のことだ。とにかく今は親しげにバイクの運転手と会話する。

【明るい場所で撮ったつもりだが、ブレブレ。。。】
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・・・1件目のATMでカードは使えなかった。2件目でようやくバークレイズを見つけ、タンザニア通貨ゲットである。よくよく考えるとATMで自分の金を下ろしただけなのだが、こういう状況なので思わずガッツポーズが出てしまい、あまつさえ運転手にもそれを見られてしまう。まぁ、彼も運賃のとりっぱぐれがなくなって嬉しい筈なのだが。

さぁ、これで仝獣歪眠澆悗領沼悄,魯リアした。⊆,両貊蠅悗琉榮扱佻の確保に着手する。
バイク・タクシーの運転手が「どこに行きたいんだ?」と聞く。
実はまだ決めかねていた。
最初は大都市ダルエスサラームへ行こうかと考えていたが、とてもインド洋に出る時間はなさそうだ。そこから北上するにしても、首都ドドマまでは往復になりそう。ドドマ経由で北上してヴィクトリア湖を見にムワンザを目指す道も考えたが、これも断念し、最短と思わるムベヤからキゴマへの北上ルートを選択。ちょっと拙速かなとも思ったが、余裕が出来れば旅の後半でのんびりすれば良いだけの話だ。

てっきり元いた場所付近に戻るのかな、と思っていたが、着いた場所はロータリーのような場所。
周りも静かだが、よく見ると暗闇にバスが何台か停まっておるのが月明かりで見える。さらに奥にはブースと思われる影も見える。
バイク運転手にチップをはずみ、ゆるゆると歩いていくとバス会社の男に捕まる。

「キゴマへ行くバスはあるか?」と聞くと、毎朝出ているという。よしよし、順調、順調。この街に長居してみたい気もしたが、今は先を急がねば。
バスのチケットを買おうとすると、そのブースの周りには野宿している人がいっぱいいる。
寝ている人を踏んづけないように気をつかいなが、懐中電灯のあかりでチケットの台帳に記入する。とにかく、暗い。
これで⊆,両貊蠅悗琉榮扱佻の確保も達成だ。

【キメるバス会社の人】

満足感が押し寄せると同時に、一気に睡魔がやってくる。
バスが出るまでは、4時間ほどだった。もう眠い。寒いけど、野宿でいいや。

すっかり目も慣れた。月明かりに照らされたバス停には20人くらい寝ているだろうか。
私もロータリーの端に腰を落ち着け、残ったビスケットを晩飯代わりにぼそぼそ食べる。
飯とも言えない飯だ、それも誕生日に。
でも私は満足していた。
見上げると西に傾いた満月が美しい。今晩、月が出ていなかったら心折れていたかもしれない。助かった。
目を閉じると、あっという間に深い闇に落ちていった。







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