プチ社長日記:『イスラエル漫遊記#1』の話

アタテュルク空港(トルコ)にきている。
朝の4時だというのに24時間空港だけあって普通に免税店も営業している。結構、街の中心部に近いのに24時間空港とは至って羨ましい。
まぁ、時間が時間なのでよくよく見ると、ベンチや床の隅っこで寝ている人間がゴロゴロいるのだが。

成田は昨日の22時半のフライトだった。
成田には23時までに離陸しないといけない(23時を超えると朝まで待たないといけない)ルールがあるので、
ちょっと不安ではあったが、空港は夏休みだというのにガラガラで、寧ろ前倒しでの離陸となった。

良い時間のフライトだったので、特に映画を見ることもなく、目覚めるとすでに機はウラル山脈南部に差し掛かっていた。
座席の航路図ではちょうどドネツク上空を経て、クリミア半島上を通過することになっている。かつてマレーシア機が撃墜された場所である。
「どうすんのかな?」と思って眺めていたものの、やはり機は大きく南を迂回することになった。
競争に鎬を削る航空会社としては、燃料代が勝敗を左右する筈である。とはいえ安全には替えられない。
こんなとこにも紛争コストがかかっているかと思うとしょんぼりである。
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【さすがに迂回】

トルコでの乗り換えは2時間待ちである。朝の8時にイスラエルのテルアビブにつく。
イスタンブール発テルアビブ。。。昨今、ISとクルド人の双方に対して強硬姿勢を打ち出したトルコに対して、
彼らがテロによりダメージを与えるには格好の路線ではある。
いきおい、怪しそうな人間が周囲にいないか見渡すのだが、ジャージにパンジャービ(パジャマの語源になった、インドの貫頭衣)を着てる私が、
どう見ても一番アヤシイので安心だ。


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イスラエルへの入国は、拍子抜けするほどあっさりしており、簡単に入国カードが渡された。
入国カード.JPG
【入国カード】

入国カードといっても名刺くらいの大きさの紙である。代わりにスタンプはパスポートに押されない。
イスラエルに行ったことのある方には、このスタンプ問題は常識ではあるが、今年になって少し制度が変わっている。

そも、イスラエルの存在を認めないアラブ諸国の一部では、パスポートにイスラエル入国の痕跡があると、
「おまえ何イスラエルとか行ってんだコラ」と入国を認めないという事実がある。

かつてはイスラエルでも普通にスタンプが押されていたのだが、これでは当該国に行く予定のある人間は困るので、
イスラエルでは入出国の際に「パスポートにスタンプ押さないで!」と頼むと別紙に押してくれるというWスタンダート的なルールを便宜で適用してくれていたのだ。
これが今年から一律入国カード制に変わったのである。

ただ、これでアラブ諸国の入出国に問題がないかといえば、そういうこともない。
たとえば、ペトラ遺跡を見るためにヨルダンに入国すると、当然ながらヨルダン側に「陸路入国」のスタンプがつく。
どの場所から入国されたかも記されてしまうので、バレるというのである。
私は陸路での国境越えの旅が大好きなのだが、今回はイスラエル一国にとどまることにしたのは、上記理由による。
実際にヨルダンやエジプト側の陸路入国スタンプで断られたという日本人の意見を聞いたことはないのだが、用心にこしたことはない(※)。
まぁそれでも厳密に言うと、日本の入出国のスタンプが日付入りで残るので、空白期間からイスラエル滞在が炙り出される可能性はあるが、
さすがにそこまではすまい、という詰めの甘さは残るのだが。

※検査官はプロなので、パスポートをざっと見るとどこに行ったかはすぐ読み解いてしまうようだ。
実際、イスラエルの出国時検査では、私のパスポートをざっと見ただけで、モロッコなどのイスラム諸国の入国を完全に押さえていた。


もっとも、イスラエルの入国履歴があると入国させてくれないアラブ諸国とは、イラク・シリア・イエメン・レバノン・スーダンである。
イラク・シリアなどは「そもそも当分は行けないっしょ」となるので、殆どの人は気にしなくて良いだろう。
ただ、スーダンに入国できないのは痛い。
私の「死ぬまでにやりたいことリスト」の中に確実に入る「アフリカ縦断」において、アフリカ大陸北東にあるスーダンは要の場所なのだ。
アフリカの西側を縦断するのは治安や疫病リスクが高い。一般的には東側ルートになるのだが、そうなるとスーダンはルートから外せない。

今回、イスラエルからヨルダンやエジプトに陸路で抜けたとしても、私のパスポートはあと5年で失効する。
そうなれば証拠は消えうせるし、無理にやるなら故意にパスポート紛失届を出して再発行でもよいだろう(非常に面倒だが)。
でも、「あと5年以内にアフリカをブチ抜いてやるぜ!」と自分を奮い立たせるために、今回はイスラエル一国のみの訪問とし、
その分、(次回来るときは短日程でも大丈夫なように)主要なところは押さえようという目論見だ。
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【外務省安全ページより:何だかんだ言って割と安全!?】



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