プチ社長日記:『一部の集団的自衛権反対論者に対する違和感』の話

今日、というか昨夜ですが、地下鉄に乗ったんですよ。
そうすると続いて老人2人が乗りこんできて、大声で集団的自衛権、安倍内閣、ひいてはアメリカまで批判論議を始めました。論理的とは程遠い内容でしたが、傍にいたアメリカ人が不快に思って車両を替わっていかれました。
彼女とおぼしき日本人を連れていたので、きっと日本語を解されるくらい、日本に興味・関与を持っていただいている方なんでしょう。同じ日本人として淋しく思いました。
老人の一人が途中の駅で降りてホームから「安倍内閣を封鎖しろー」と訳の解らないことを叫んでいました。

集団的自衛権については、反対の世論としてデモや焼身自殺未遂などが報道されています。
安倍内閣が国民の意見を聞かずに勝手に決めた、という論調もよく見かけます。
そして、そう言った主張・報道内容を安易にSNSなどでせっせと拡散している方も、です。

デモは権利ですし、国民が政治に興味を持つのは大変結構な話だと思います。
積極支持・容認・反対、、いろいろな意見はあるものの、『この国を良くしよう』という根っこの思いは同じだと信じてます。

ただ、タイミングに猛烈な違和感を覚えるのです。

民主主義の基本は、「選挙」です。

自民党は、「集団的自衛権の行使を可能とする」とする公約を2012年11月に提示しています。
この文言を見たとき「やはり来たか」と思いました。
この選挙で自民党は大勝し、安倍内閣が発足したのは周知の事実です。

政権与党になったのですから、公約を守るのは当然です。
全然違うことを言い出したら、「公約違反だ」と糾弾されるべきものです。

今回、デモに参加されたり、せっせと反対意見を展開されている方が、前回の選挙で非自民に投票していたのなら(あるいは白紙投票なら)、筋は通っていると思います。そういう「覚悟のある」貴重な意見は大切です。
しかし、話を聞いてみると(過去の記事などを参照すると)「前回、自民に投票した」という人が結構、いるんですよ。聞いてみると「そんな公約、知らなかった」と。

当時の民主党の体たらくを見ると、反射的に対抗馬の自民党に投票する、という心理は理解できなくもないです。
ただ、「民主党が無能だから」自民党に投票するというのは、折角の貴重な権利の行使としては、あまりにも浅はかではないでしょうか?
「選挙に行ってない」に至っては論外だと思います。今は不在投票制度も整備されていますし、特段の事情がない限り、投票はできる筈です。「選挙権を放棄すれば、政治について語る権利も放棄している」と見做されても仕方のないことではないでしょうか?

国民の支持を得た政党が公約に従って粛々と動くのは当然のことです。「安倍内閣が国民の意見を聞かずに勝手に決めた」という論拠は、ここに崩れます。
つまり、集団的自衛権は本質的には安倍内閣が決めたものではなく、自民党支持をした国民が決めたものなのです。
十分な時間、と言ってもここ1カ月やそこらの話ではありません。公約になる前から集団的自衛権の話はありましたし、安倍内閣発足からも1年以上経過しています。


もし、あなた自身が前回の選挙時に自民党に投票(支持)していて、集団的自衛権に反対するということは、契約書を交わした後に文句を言う人と同じではないでしょうか?
「契約書、読んでなかったから!」と叫んで通用するとお思いですか?

つまり、反対を表明するタイミングとしては、選挙のタイミングなんですよ。今じゃない。

無論、自身の考えに満額回答の公約なんて、まずありません。古代ギリシャと違って、間接民主制ですからね。
でも、自身の中で優先度を決め、それにそって「覚悟と責任をもって」支持を決定する、というのが言わば選挙の醍醐味ではないでしょうか?

(こんなところで書くべきではないと思いつつも)選挙の時、私自身は、俗物と言われようが経済政策を最重視する人間なので、割と具体的な公約を提示した自民に決めました。
集団的自衛権については、無論、実施方法次第のところもあるので、これは容認としました。
積極的支持だろうが消極的容認だろうが、この時点で「決めた」のは間違いないです。
個人的には、当初の憲法改正を見据えた公約のニュアンスよりは、だいぶ穏便な位置に落とし所が見つかってホッとしている、というところでしょうか。

一方で、万が一、集団的自衛権が裏目に出て戦争に巻き込まれ、国が亡び、後世の人間に「あの時の日本人、判断ミスったね〜」と言われても、それは甘んじて受けるしかないと思っています。
そういう覚悟は、こんな私としても持っているつもりです。

繰り返しになりますが、民主主義下において民意を反映させる最も有効かつ合法な手段は選挙です。
今このタイミングで、派手なパフォーマンスに付和雷同して世論が揺れるようなことが万が一あれば、申し訳ないですが、それは「衆愚政治」です。公約を確認せず、安易な気分で投票する、もしくは放棄も「衆愚政治」を招きます。民主政治の最大の敵と言って良いと思います。
逆に、キチンと公約を確認し、「覚悟と責任を持って」投票すれば、民主政治は機能します。

集団的自衛権については、「準備は喫緊に必要だが、それが機能するまでにはまだ時間がある」と思っています。永久に行使されないのが最も良いですが。。。今後の法整備次第ですし、法律なら改正は比較的容易です。
現状に問題があるのは、誰もが認めるところとは思うので、まだまだこれから、という所でしょうか。
キチンと確認し、選挙で主張すれば良い話です。

最初の話に戻りますが、敢えて今このタイミングで、集団的自衛権について反対を表明されている方は、その前に自分が前回の選挙でとった決定について「覚悟と責任が伴っていたか」を思い出し、反対を表明するに相応しい立場にいるかどうかを確認するのが、まず第一だと思うのです。









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