プチ社長日記:『風立ちぬ』の話

■あらすじ
堀越次郎の功績+堀辰雄のロマンス

■れびゅー(というか感想)
案外、宮崎駿監督作品でないジブリ作品が好きな私だが、その理由はあまり荒唐無稽なキャラや話には感情移入しづらい為である、と思う。主人公も少女だったりすると、その分、違和感は大きくなる。
ところが、この点は日本男性が主人公で、空想のキャラクターは(夢の世界以外では)出てこない。
豚よりも感情移入しやすいのは当然ではなかろうか。

背景も、碓氷峠のアプト式鉄道や軽井沢(多分万平ホテル)、横須賀の戦艦長門が出てきて楽しい。
特に戦艦長門は大きく2回、煙突の形状が変わっているが、時代考証もばっちりで、当時の屈曲煙突が描かれている。
堀越氏が初めてチーフとして設計する七試艦上戦闘機も見ごたえがある。
フィクションと現実のバランス感覚、この辺は相変わらず素晴らしい。

問題となった喫煙シーンは、成程よく出てくる。
しかし、アニメの煙が人体に害を与えるわけはなく、当時のキャラ設定の都合なので、正直これをどうこういう人たちの気がしれない。ついこの間まで東海道線などでは普通に煙草が吸えたのだ。過去を映像化しようとすると煙草が頻繁に登場するのは当然である。

どちらかというと、ロマンスや戦間期という微妙な時代の話ということで、(喫煙シーンも含め)ほのぼのした子供向けではないことは言えることから、そういうものを期待していた方々には、なるほどショックだろうなという理解はできる。

私にとっては、そういう意味でこれまでの宮崎駿監督作品とは一線を画した、共感しやすい作品であったので、非常に楽しく拝見させていただいた。
お勧めである。

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