プチ社長日記:『昨今の韓国関連報道における論調に思う』の話

最近ネットを見ていると、韓国関連の情報商材のバナーをよく見かける。
その中心は三橋貴明氏である。氏は、(自分で言っているように)公的機関発表の誰でも入手することのできる情報を基に、特に韓国経済の分析で知られるている存在で、ネットで人気を博し、今や多くのファンを抱える経済評論家である。
従い、論拠となる数字は公のものであり確りしているし、その上に加えた考察も正鵠を射ているものが多い。
これは、株式銘柄を調査するときと同じアプローチであり、これに異を唱えるつもりは毛頭ない。(自身にしか知りえない情報を基にしていたら、そりゃインサイダーですよ。)

ただ、物事を簡素化して説明する氏の利点とは裏腹に、その言動には若干過激な表現が使われることになってしまう為、ややもすると韓国(中国も含むが)経済を過度に貶めているように感じられる。
ただでさえ氏の論調がそうなのに、周囲のマスコミがさらに演出過剰に走るものだから、ひいては嫌韓(というか侮韓)の流れを助長していることになっているように見受けられる。

(滅多にテレビをみないのだが)たまたま宿泊先でついていたテレビに氏が登場しており、消費税増税によるデフレへの後退懸念を伝えていたのだが、マスコミによる表現が(いつものことだが)演出過剰で三橋氏の意図すら超えている状況であった。(氏の指摘自体は正しい。)

このマスコミが助長している嫌韓の流れについて、マスコミ自身が「昨今、日本人の右傾化が叫ばれている」と、したり顔で論ずるのは、まさにマッチポンプであり、逆に周辺国の警戒を徒に高めて、まったくメリットがない。
(まぁ、日本のマスコミをそのまま信じる人は少ないと期待するが。)

こういう状況に加わる形で、セウォル号の事件では韓国の後進性を非難する論調が勢いを増している。
セウォル号事件に関する(批判的な)中国のネット掲示板の意見をわざわざニュースとして紹介するくらいである。
「・・・と中国人が言っています」というような紹介の仕方であるが、結局、情報のプロではない素人の意見を(本来プロである筈の)日本のマスコミが暗に自身の意見として取り扱うという事態に陥っている。
お前ら本当にそれでいいのか?



一部韓国系企業の躍進により、今まで辛酸をなめさせらてきた過去から、そういった韓国や中国の欠点を貶める記事が人気を博すのは解らなくはない。
だが、本当に日本のことを思うならば、寧ろ彼の国が優れている点を積極的に紹介し、我が国がそれに追いつくにはどうすれば良いかを議論する風潮に持っていく方が健全であるし、セウォル号のような不幸な事故についても、隣国の不幸に深い哀悼の意を表しつつ、他山の石として我が国の事情を見直すようにもっていくのが建設的である。(事故でなくなった方々もうかばれる、というものである。)

それはつらい作業であることから、マスコミとしては数字やスポンサーが得られにくいという事になるかもしれない。だが、本当に日本の為を思うならば、そうすべきであるし、その矜持を見せてほしいと切に願う。

たとえば、サムスンの持ち株比率について、外国人が過半を占めているからサムスンは韓国企業じゃないよね(だから韓国に負けてるわけじゃないよ)、というのは今更の事実ではあるが、だからと言って韓国人の努力を否定できるわけでもなく、押されている日本企業が救われる話でもない。
嘗てアメリカに対して日本がしたように、韓国の企業からも学ぶべきところは学べばよい。

貧富の格差や高い自殺率など、事実として彼の国の問題点を報道することは無論重要であるが、一方で1人当たり実質GDPの高い伸び率や対内直接投資の高い水準などにも、少なくとも同じ水準で目を向けるべきである。

これら彼の国が優位と認識している箇所をひとつひとつ検分し、日本が改善していく。それにより過度な彼の国の自信を適正なレベルに戻すことができれば、結果として我が国に対する挑発を抑え込むことも期待できるかもしれない。

セウォル号の事件にしても、韓国政府自体がパニクっている面もあるが、「ざまぁみろ」という話では当然なくて、日本は日本できっちりと見直しをすべきである。
「福島の対応の拙さ」、「JR北海道の安全認識の低さ」など、喉元すぎたら忘れてしまうことのないように、こういう機会に再度関心を高める報道をするべきではなかろうか。

そもそも、そういった彼の国の弱点を挙げつらねて「日本はいいよね」という感情に浸るのは、本当の強国のするべき態度からはほど遠い。
(前から酷かったが)昨今のマスコミによる論調は本当に酷いと、目にする度に不安な気持ちにかられてしまう。

なんとかならんのか。
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