プチ社長日記:『20年前の写真』の話

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部屋を掃除していると、フィルムが3本出てきた。
私は実家が写真業を営んでいたので、普通に実家に持って帰ればタダで現像できたのだろうが、持って帰りそびれている内に、棚の奥にしまわれていたのだ。

何が写っているのか、気になったのでDPEショップへ出向く。

「キチンと写っていないと思いますよ。カビも生えてる可能性がありますし。」
フィルムを一瞥して店主が言った。

「えぇ、かまいません。何が写ってるかわかれば十分です。」
そう返し、注文だけしてその日は踵を返した。

一週間後、写真を取りに行く。
一時は冷蔵庫で保管していたせいか、程度の差こそあれ、何が写っているかはわかる。
私が早大生だった頃のフィルムと東大に移ってからのゼミの写真が中心だった。
カビのせいか、全体的にサイケっぽいのが味わい深い。
20年間、フィルムを放っておくとこうなるのだな、という新鮮な驚きがあり、しばし写真に見入る。
・・・当時つきあってた彼女やゼミの教授が写っている。
元気にされているのだろうか?などと思うが、彼女や教授が今の私を見たらどう思うだろうか?とも同時に考え、呆れ顔でこちらを見るビジュアルイメージが立ち上がり思わず苦笑いする。

・・・まだ私にはやるべきことがある筈だ。そう言い聞かせて、振り返りもそこそこに私は店を出る。
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