2020.05.09 Saturday
プチ社長日記:『失敗の本質』の話
言わずと知れた名著の再読。今読んでも示唆に富むのはさすが。
本書は、ノモンハン事件から沖縄戦に至るまでの日本軍の失敗を組織の問題として捉え直し、戦略的合理性よりも組織内の融和と調和を重視する情緒的性質及び、初期の成功体験を踏まえた「過剰適用」による組織としての自己革新能力を得られなかったことに、その敗因を求めている。
無論、物量や技術的蓄積の差はあったが、すでに得ているリソースの活用の仕方で、組織として既に敗北が決していたと言えるまでの説得力を持つ。
どの階層を取ってみても相似形だと思うが、例えば個々の作戦をプロジェクトとして自組織に当てはめて考えてみるだけでも、ちょっと背筋の冷える思いがする諸兄がたくさんおられるのではないだろうか。
かくいう私も、規模としては吹けば飛ぶようなものであるが、自組織について当て嵌めて考えてみると硬直した組織になっており、好景気時には全てが覆い隠されていたものの、潮目が変わる中で見据えると改善点が幾多も挙げられる。
折しも、コロナ禍の昨今である。
直撃を受けている業種(航空など)や、地方経済(地銀など)は、公的資金注入の(再)国有化も可能性として今後議論されるかも知れない(一部で議論されている)。
言わば戦時経済のような趣になる可能性もある。
周囲を見ても、「人との接触を8割減らす」前に「売上を8割減らす」を先に達成して困窮しているケースが身近に多々あり、実態としても非常時であることは間違いない。
このような状況に適切に対応できる組織は少ないだろうが、ウィズ・コロナ、アフター・コロナと言われる状況が常態化する世の中になっても生き残るのは、結局は環境の変更に合わせて適切に自己変革できる組織であろう。その変革に向けた補助線として、本書を今、改めて読む意義は小さくないと感じます。
・・・まぁ、これ読んでも失敗するときは失敗するんだろうけどね。
本書は、ノモンハン事件から沖縄戦に至るまでの日本軍の失敗を組織の問題として捉え直し、戦略的合理性よりも組織内の融和と調和を重視する情緒的性質及び、初期の成功体験を踏まえた「過剰適用」による組織としての自己革新能力を得られなかったことに、その敗因を求めている。
無論、物量や技術的蓄積の差はあったが、すでに得ているリソースの活用の仕方で、組織として既に敗北が決していたと言えるまでの説得力を持つ。
どの階層を取ってみても相似形だと思うが、例えば個々の作戦をプロジェクトとして自組織に当てはめて考えてみるだけでも、ちょっと背筋の冷える思いがする諸兄がたくさんおられるのではないだろうか。
かくいう私も、規模としては吹けば飛ぶようなものであるが、自組織について当て嵌めて考えてみると硬直した組織になっており、好景気時には全てが覆い隠されていたものの、潮目が変わる中で見据えると改善点が幾多も挙げられる。
折しも、コロナ禍の昨今である。
直撃を受けている業種(航空など)や、地方経済(地銀など)は、公的資金注入の(再)国有化も可能性として今後議論されるかも知れない(一部で議論されている)。
言わば戦時経済のような趣になる可能性もある。
周囲を見ても、「人との接触を8割減らす」前に「売上を8割減らす」を先に達成して困窮しているケースが身近に多々あり、実態としても非常時であることは間違いない。
このような状況に適切に対応できる組織は少ないだろうが、ウィズ・コロナ、アフター・コロナと言われる状況が常態化する世の中になっても生き残るのは、結局は環境の変更に合わせて適切に自己変革できる組織であろう。その変革に向けた補助線として、本書を今、改めて読む意義は小さくないと感じます。
・・・まぁ、これ読んでも失敗するときは失敗するんだろうけどね。